老齢年金の繰り下げ受給

老齢年金受給を65歳で開始をせず、1か月単位で受給開始年齢を繰り下げることができます。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html

 

繰り下げることのメリットは、繰り下げ加算という仕組みです。

繰り下げ加算とは、受給開始年齢を1か月繰り下げる毎に、年金が0.7%加算されることです。これを繰り下げ加算と言います。70歳まで受給開始年齢を繰り下げることができますので、最大42%(=12か月12か月x5年x0.7%)月々の年金受給額を増やすことができます。

 

老齢基礎年金は終身年金です。つまり、受給開始年齢を繰り下げることで、その後の繰り下げ加算を生涯受け取ることができます。

 

でも、受給開始年齢を遅らせると、その分の年金は受け取っていないことになりますよね。加算によって受給総額が、繰り下げ加算しない場合を上回るのに、どのくらいの時間が必要なのか?

 

答えは12年(≒143か月≒100%÷0.7%)になります。受給してから12年で繰り下げ加算で受け取らなかった部分の年金を回収できます。その後は、繰り下げ加算しなかった場合に比べて、繰り下げ加算分だけ受給総額が多くなります。

 

自分が何歳まで生きるのか分かりませんが、平均的な寿命なら分かりそうです。

平成22年の古いですが、厚生労働省のページに「主な年齢の平均余命とその延び」という表をみつけました。

www.mhlw.go.jp

 

これを見ると平成22年時点でも、70歳の方の余命は男性で15年くらい、女性で19年くらいあります。おそらく、その後も、平均寿命って延びているのでしょう。70歳まで受給開始年齢を繰り下げても、先ほど計算した損益分岐点の12年以上は年金を受け取れそうです。