大学の初年度費用(授業料と入学金)調査

2021年度の初年度授業料と入学料合計平均額は、

 国立大学は約93万円、私立大学は約118万円

ここ20年の増加額は、

 私立大学約4000円/年, 国立大学約6000円/年

 

家庭のキャッシュフロー表(ライフプラン表)を作成する際、色々と仮定をおく必要がありますよね。その一つが教育費。子供がいる家庭では、教育費は、大きな支出の一つです。

というわけで、大学の費用について調べています。

文科省のページを探すと、国立・公立・私立大学の初年度授業料と入学金の平均額を、西暦1975年(昭和50年)から辿ることができます。

 

1975年以降の大学の授業料・入学料の推移

入学年度が1975年から2021年までの初年度授業料と入学金の合計値の変化を見てみます。公立大学は昼間部の平均です。また、公立大学の入学金は、地域内よりも地域外からの入学者の方が高くなるようです。今回は、地域外の入学金でグラフを描いています。すると、ここ数年の上昇スピードは、1990年代に比べると、緩やかになっています。

 

2000年度以降に限って、グラフを描いてみると、毎年の増加額の傾向は、国立大学で毎年およそ6,000円、公立大学でおよそ2,000円、私立大学でおよそ4,000円ほどになります。ただ、公立大学はここ数年横ばい、または、下落傾向にありますね。

 

2020年度以降の授業料・入学料合計値の推移

ちなみに、国立大学の費用の上昇が、階段状になっているのは、標準額の改定タイミングが数年に一回だったためです。国立大学の授業料と入学金は、文科省が定めた標準額に従います。2005年度以降2022年現在、535,800円に据え置かれているようです。ただ、現在、標準額の2割を限度に授業料を値上げする裁量が大学側に与えられています。これを受けて、2019年度には、授業料を限度額いっぱいの642,960円にした大学もあります。グラフでは、2019年度以降は、この数字を使っています。

今後、追随する大学が増えれば、標準額自体が引き上げられて、さらに増加する可能性はありそうですね。また、一旦は見送られた国立大学の授業料自由化の議論が再開し、自由化されることが決まれば、ますます上がりそう。授業料は、私立大学に近づいていきそうですね。しかも、授業料の値上げは初年度だけの問題ではないので、厳しい〜。

さらに、昨今の物価上昇を考えると、大学費用も上昇するかもしれませんね。この辺りも調べてみたいと思っています。

 

2020年度、2021年度に関して言うと、初年度授業料と入学料合計平均額は、国立大学と公立大学はほぼ同額の約93万円、私立大学は国公立大学の1.27倍の約118万円となります。

 

また、私立大学の場合大学、この他に施設使用料がかかります。国立大学は、国から施設整備補助金があるようで、学生から徴収しない大学も多いようです。

さらに、文系理系でも、費用に差が出ますね。この辺りも調査中です。

 

参考にしたデータ

公立大学 学生納付金調査結果(2005-2021)

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/detail/1284429.htm

私立大学初年度学生納付金(2008-2020/平成20~令和2年度)

https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019668_3.pdf

国公私立大学の授業料等の推移(1975-2020/昭和50-令和2年度)

https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019668_4.pdf

私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(令和3年度)

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031_00004.htm